相模国三ノ宮・比々多神社

稲作に思うこと

去る5月25日、天皇陛下には皇居内の生物学研究所脇の水田において御田植えをなされました。

稲作は昭和天皇から引き継がれた恒例行事であり、予定されている御譲位(平成31年4月30日)を推し量ると、今年が最後の御田植えともいえます。

『日本書紀』に記された「吾(あ)が高天原(たかまのはら)に所御(きこしめ)す斎庭(ゆにわ)の穂(いなほ)を以(も)て、亦(また)吾(あ)が児(みこ)に御(まか)せまつるべし」という一文は、「斎庭稲穂の神勅」(ゆにわのいなほのしんちょく)といわれ、天照大神(あまてらすおおみかみ)が皇孫(こうそん・すめみま)である天津彦火瓊瓊杵尊(あまつひこほのににぎのみこと)に授けたものです。

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小学校5年生による「田植え体験」のお手伝いをしてから7年目となりましたが、今年も無事に行うことが出来ました。

稲作が神話と直結しているという尊さを感じるとともに、あらためて恵まれた日本の風土や環境に感謝する次第です。

そして、人の繋がりや稲作に不可欠な相互扶助のの精神、更にはこつこつと守り伝えて来た真面目な日本人の性格も重要なのでしょう。

瑞穂国(みずほのくに)という日本の美称は、まさしくそれらを含めていうものだと熟々(つくづく)思います。

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