相模国三ノ宮・比々多神社

御身大切に

神道(しんとう)では、神さまや祖先の恩恵により命を授かり、現世(うつしよ)でその使命を果たし、御霊(みたま)は幽世(かくりよ)に帰り、祖霊(それい)となって子孫を見守るという、日本固有の祖霊信仰に基づく霊魂観(れいこんかん)をもちます。

日の本(もと)に生(うま)れ出(いで)にし益人(ますひと)は神より出(い)でて神に入(い)るなり

中西直方

そのことから、人が亡くなることを「帰幽」(きゆう)といいます。

昨日は、昨年帰幽された御方(おかた)の一年祭を斎場と墓前の両方でお仕えしました。

一年祭(墓前祭)

一年祭(墓前祭)

葬儀関係者にお話を伺うと、年末年始や2月が一番の繁忙期のようで、当社の統計でも12月から3月の間が最も神葬祭奉仕が多くなっています。

両親、またその両親、遡(さかのぼ)ってご先祖さまから頂いた尊い命ゆえ、受け継いだ魂(心)、いわゆる分身といえる〝御身(おんみ)大切に〟過ごすべき季節でもありましょう。

先祖の魂は子孫に伝はる我が身生れてあるは、即(すなわ)ち是(こ)れ、

先祖の身分れたる故也(ゆえなり) 林羅山

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