相模国三ノ宮・比々多神社

鶏鳴

来年は皇紀(こうき)2677年、西暦2017年、平成29年、丁酉(ひのととり)年で、明治以来150年、大正以来106年、昭和以来92年となります。

皇紀は日本の紀元(きげん)で、初代・神武(じんむ)天皇が橿原宮(かしはらのみや)に即位した年(西暦紀元前660年)のことで、辛酉(かのととり)の年にあたり、来年は224回目の酉年にあたるようです。

因みに、今年は神武天皇が崩御(ほうぎょ)されてから2600年という年でした。

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丁酉の「丁」(ひのと=「火の弟」の意)は陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)では火性の陰に割り当てられ、十干(じっかん)の4番目、釘の原字で、草木が成長して安定している状態です。

「酉」は十二支(じゅうにし)の10番目、時刻は午後6時、方角は西(秋)、旧暦の8月、動物では鶏に当てられています。酒造りの季節にあたることから酒壺を意味する酉が使われ、秋の穫り入れ(実り)を表すといわれます。

神話では天照大御神(あまてらすおおみかみ)が天岩屋(あめのいわや)に籠(こも)って常闇(とこやみ)となった時、〝常世(とこよ)の長鳴鳥(ながなきどり)〟(鶏の古称)を集めて鳴かせたことが記されています。

伊勢の神宮の二十年に一度の式年遷宮(しきねんせんぐう)では、「カケコー、カケコー、カケコー」と鶏鳴所役(けいめいしょやく)が三声(さんせい)を奏(そう)して浄闇(じょうあん)の中、遷御(せんぎょ)の儀が厳粛に執り行われ、神代(かみよ)の故事(こじ)が目出度き吉事(きちじ)として連綿と続いています。

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