相模国三ノ宮・比々多神社

國府祭 その2

かつて別名「天下まつり」ともいわれた「相模國府祭」(さがみこうのまち)。

古式「座問答」(ざもんどう)の後、各社の奉迎使(ほうげいし)が正装(せいそう)である裃(かみしも)姿に陣笠(じんがさ)を被(かぶ)り、総社(六所神社)へ七度半(ななたびはん)の遣(つか)いとして、神さまをお迎えに出掛けました。

大矢場(逢親場)祭場

大矢場(逢親場)祭場

定刻午後1時50分、報鼓(ほうこ)の合図とともに、五社同時に「発輿祭」(はつよさい)を斎行(さいこう)し、一之宮から順に大矢場(おおやば:逢親場)祭場(馬場公園内)に向かって御立ちとなりました。

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各社の屋台囃子(やたいばやし)に負けず劣らず賑やかに、なでしこ囃子会(はやしかい)の叩く太鼓が甲高(かんだか)く鳴り響く中、当社の神輿も勇壮(ゆうそう)且つ大胆に、観衆を押し開くように練り進みました。

なでしこ囃子会

なでしこ囃子会

これよりは、一旦各社の神さまが祭場でお休みになった後、伝統にならって各種神事が粛々(しゅくしゅく)と執り行われます。

五社献饌

五社献饌

古くは〝 七十五膳献上 〟(しちじゅうごぜんけんじょう)の儀として、山海(さんかい)の幸(さち)が供えられた「五社献饌」(ごしゃけんせん)。

続いて、各社のご分霊(ぶんれい)である「守公神」(しゅこうしん)が総社に納められます。( 守公神 「 神納対面の儀 」 )

この儀は、相模国を守護する有力大社(五社)の神さまが、親神さまにお逢いになるものともいわれています。

神納対面の儀

神納対面の儀

古(いにしえ)を彷彿(ほうふつ)とさせる衣裳を身にまとった国司(こくし:大磯町長)が、各社にお参りになって国土安泰を祈る「国司代奉幣」(こくしだいほうべい)、総社宮司が各社をお参りする「神裁許の儀」(しんさいきょのぎ)と続き、大矢場祭場の儀式も閉式となります。

神裁許の儀

神裁許の儀

還(かえ)りは平塚八幡宮から順に御立ちとなり、当社は伊勢原道中の行在所を経てお宮へ戻ります。

行在所では今年も観光協会、商工会、商店会連合会、大神宮通り商店会などのお出迎えを受けました。

伊勢原道中の行列

伊勢原道中の行列

午後7時、神さまが還御(かんぎょ)の時を迎え、陽が落ちた境内に「オーオーオー」という先祓いの警蹕(けいひつ)が轟(とどろ)き、「鎮座祭」をご奉仕して、長い一日が無事に終わりました。

ご関係の皆様には、ありがたく御礼感謝申し上げます。

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