昨日は朔日(ついたち)迎え、月次祭(つきなみさい)を執り行いました。
和歌に秀でた第84代順徳天皇(1197-1242)の『禁秘抄』(きんぴしょう)は、宮中の行事、故実(こじつ)、慣例、事物などが漢文で著(あらわ)されていますが、
「およそ宮中の作法は、神事を先にし他事を後にす。朝夕に敬神の叡慮(えいりょ)懈怠(けたい)なし。」
と、天皇陛下にとって最も大切な御公務が宮中祭祀であることが書かれています。
また、北条泰時(1183-1242)が編纂(へんさん)した武家の根本法『御成敗式目』(ごせいばいしきもく:貞永式目)には、
「神は人の敬いによって威を増し、人は神の徳によって運を添う」
とあり、神社を修理し、祭祀を専(もは)らにすべきことがその第一条に書かれています。
天皇陛下は、〝 国平らけく、民安かれ 〟と日々無私の祈りを捧げられていますが、ありがたい大御心(おおみこころ)を体(たい)して、意を新たにした月の始まりでした。