相模国三ノ宮・比々多神社

神宮大麻都市頒布向上計画研修会

伊勢の神宮会館において、第1回神宮大麻都市頒布向上計画研修会(5日・6日)が開催され、全国各地から64名の神職が参加しました。

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昨年、神社本庁において新しい3ヶ年計画を実施しましたが、初年度にあたり、全国の運用状況を確認するとともに、「神宮大麻」(じんぐうたいま)頒布(はんぷ)に関して抱いている課題点を共有し、是正・改善するための方途(ほうと)を探ることを目的にしたものです。

神宮会館

神宮会館

今次の施策についての説明はもとより、神宮大麻頒布の歴史・意義についてあらためて学び、分散会では6グループに分かれて今後の推進に向けた討議を重ねました。

また、現代人の神棚奉斎(かみだなほうさい)や神宮大麻に関する意識調査について考え、全体会では討論の結果を発表しました。

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明治4年までは、御師(おんし)といわれる人たちが神宮に仕え、全国各地へ赴いて「檀那」(だんな)「檀家」(だんか)と呼ばれる崇敬者のためにお祓い・祈祷(きとう)を行い、その「しるし」として「御祓」(おはらい)を配布したり、伊勢参宮の宿泊手配、饗応(きょうおう)などをしていました。

御師は「御師匠」「御詔刀師」(おんのりとし)の略称ともいわれ、太夫(たゆう)さんとも呼ばれていました。

12月を「師走」(しわす)といいますが、御師が御祓を配るのに走り回ったからともいわれています。

その制度が廃止され、明治5年には明治天皇の聖旨(せいし)により、新たに「神宮大麻」として神宮司庁(じんぐうしちょう)より各家庭に頒布されるようになりました。

(前略)(あした)に夕(ゆふべ)に皇大御神(すめおほみかみ)の大前(おおまへ)を慎(つつし)み敬(ゐやま)ひ拝(おろが)がましめ給(たま)ふと為(し)今年より始めて畏(かしこ)き大御璽(おほみしるし)を天下(あめのした)の人民(おほみたから)の家々に漏落(もれおつ)ることなく頒(わか)ちたまはむと(後略)

これは明治5年4月、神宮大宮司が「神宮大麻御璽奉行式祝詞」で奏上したもので、神宮大麻が天照大御神(あまてらすおおみかみ)さまの「大御璽」(おおみしるし=御神徳・御神威の象徴)であり、国民の家庭に漏れ落ちることなく頒布されるようにとの明治天皇の大御心が表れているものです。

内宮 宇治橋

内宮 宇治橋

早朝、外宮内宮を清々しく参拝し、奉製施設の見学を通して本研修の意義を再確認しました。

平日ながら、お伊勢さんに参る人の列は途絶えることなく、賑わいを見せていました。

五十鈴川

五十鈴川

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