2019年2月12日 のアーカイブ

見るなの禁

2019年2月12日 火曜日

今日は各国の外国人ライター(5名)が、モニターツアーでお参りになりました。

旧宮山の元宮や埒面古墳(らちめんこふん)、併設の三之宮郷土博物館を御案内した後、境内や祈祷の様子、神輿を御覧頂きました。

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拝殿に上がり、神社建築や作法について説明し、本殿(ほんでん)の御扉(みとびら)に関して「見るなの禁」を喩(たと)えてお話しました。

日本神話において、イザナギは黄泉国(よみのくに)にイザナミを追いかけますが、イザナミから「我(あ)をなみたまひそ」(自分のことを決して見ないように)とお願いしますが、待ちきれずにイザナギは火を灯し、変わり果てたイザナミのおぞましい姿を目にして逃げ帰ります。

また、トヨタマビメが産殿(うぶや)に入り、ホオリノミコトに「妾(あ)をなみたまひそ」と頼まれたにもかかわらず覗(のぞ)くと、八尋和邇(やひろわに=サメ)に姿を変えていて、出産後に海へ消えて行きます。

外国のギリシア神話や旧約聖書ではタブーを犯した側に罪が求められますが、上記では約束を破って見た側に罪がなく、見られた側が恥じらいを感じる点が強調されているともいえます。