‘なぜ?なに?’ カテゴリーのアーカイブ

祓えに始まり祓えに終わる

2013年10月23日 水曜日

昨日、相模中連合支部(中郡大磯町・二宮町・平塚市・伊勢原市・秦野市)の研修会が平塚八幡宮で開催され、管内神職26名が参加いたしました。

昨年は、小野善一郎先生(湯島天満宮権禰宜)を講師にお迎えして「古事記のこころ」という研修会を行いましたが、今年は同講師による「大祓」(おおはらえ)研修会で、当社からも5名参加となりました。

研修会の様子

研修会の様子

英語の「GOD」を「神」と訳しましたが、これは唯一絶対神である、キリストやアッラー(アラー)のことであり、日本では祖先と訳すべきで、それは八百万の神のことでもあるという話から始まりました。

伊勢神道の根本である「神道五部書」(しんとうごぶしょ)の『造伊勢二所太神宮宝基本記』(ぞういせにしょだいじんぐうほうきほんぎ)や江戸前期の外宮祠官(げくうしかん)・度会延佳(わたらいのぶよし)や江戸中期の垂加(すいか)神道家・若林強斎(わかばやしきょうさい)の教えなどを引きながら、

「私たちの先祖は神さまだから私たちも神性が宿る」、「我欲我執(がよくがしゅう)の異心(ことごころ)で心の神さまを傷つけてはいけない」、「自我のこころを祓って神与(しんよ)の本姿(ほんし)に復する」、「祓えに始まって祓えに終わるのが神道」、といった強い信仰に基づいた熱意のこもったご講義(3時間)でした。

oharae

「大祓詞」(おおはらえのことば)とは、当社でも夏越(6月)と年越(12月)の大祓に読み上げる祝詞(のりと)で、平安時代には親王を始め、大臣以下の百官を朱雀門(すざくもん)に集めて、半年間の穢(けが)れを祓い清めた伝統行事です。

正善へ導く

2013年10月7日 月曜日

生まれるときに安産祈願をし、生まれて初宮参り、子供の成長の節目として七五三、成人式、そして結婚式、厄年祓、長寿の祝いと折々に子供の成長や家族の無事を祈るのは、人生のまつり、人生儀礼といわれます。

これらは〝 吉祭 〟であり、「清く明るく直く正しく」という日本人の生き方ともいえます。

日月は四州(よも)を廻り、六合(くに)を照らすと雖(いえど)も、

(すべか)らく正直の頂きを照らすべし

『 倭姫命世記 』 正直の頭(こうべ)に神宿る

神葬祭 

神葬祭 

日本では、仏教の信仰は仏・法・僧に対するものではなく、大半は先祖の位牌(いはい)に対して重点が置かれています。これは祖先を敬い、祖先を偲ぶという我が民族固有の信仰「祖霊信仰」が長い間浸透していることがわかります。

祖霊祭祀(それいさいし)は、元来神道信仰の根本であり、祖父母から親、親から子、子から孫へと連綿と受け継がれてきたものです。

人の死は〝 凶祭 〟であり、不吉・不幸ながら、祓(はら)いやまつりにより、清浄、正善(せいぜん)へと導き、悲しみを吉化していくのが重要です。

本日は神葬祭の奉仕があり、遺族とともに悲しみに寄り添いながら、粛々とした一連のまつりを通して、正善へと整えていきました。

八雲立つ出雲の国

2013年9月30日 月曜日

昨日(29日)は安産祈願の吉日「戌の日」で、境内は無事出産を願う妊婦さんとその家族で賑わいました。

境内や参集殿で27日から行われていた映画の撮影も、今晩で予定通り無事終了となりました。

広報が出来る段階であらためてお知らせいたします。

映画関係者の記念撮影 (神楽殿)

映画関係者の記念撮影 (神楽殿)

さて、昨日は禰宜が八雲(やくも)立つ出雲(いづも)の国へ出掛けましたので、その様子をお知らせいたします。

出雲大社

出雲大社 神域の入口となる勢溜(せいだまり)

ご存じの通り、『古事記』や『日本書紀』に記された「八岐大蛇」(やまたのおろち)、「因幡の白兎」(いなばのしろうさぎ)、「国譲り神話」、また、『出雲国風土記』独自の「国引き神話」など、出雲地方は〝神の国〟〝神話の国〟にふさわしく、今もその心がありありと伝えられています。

出雲大社 銅鳥居より拝殿を拝む

出雲大社 銅鳥居より拝殿を拝む

出雲神話の中心である出雲大社(いづもおおやしろ:旧官幣大社)は、大黒様(だいこくさま)で知られる大国主命(おおくにぬしのみこと)をおまつりする最古の神社で、明治初期まで杵築(きづき)大社と呼ばれていました。

今も勅使(ちょくし)の参向(さんこう)が見られ、古来の祭祀が粛々(しゅくしゅく)と引き継がれています。

今年は60年に一度の大遷宮「平成の大遷宮」が斎行され、神さまの更なるご神威(しんい)をいただくべく、多くの参拝者で賑わっていました。

本殿の宇豆柱(うづばしら)跡

本殿の宇豆柱(うづばしら)跡

国宝に指定された本殿は、日本最古の神社建築様式「大社造り」で、8丈(24メートル)もの高さを誇ります。

直径1メートル余りの巨大な杉3本を鉄で束ねて造られた「心御柱」(しんのみはしら)、「宇豆柱」(うづばしら)が拝殿北側から出土(平成12年4月)したことにより、出雲大社・千家(せんげ)宮司家(国造家)に伝わる『金輪御造営差図』(かなわごぞうえいさしず)に描かれた鎌倉時代の16丈(48メートル)もの壮大な本殿が現実のものとなり、地元の人たちや関係者を震え上がらせました。

因みに、国旗掲揚塔(発掘以前建立)はその16丈の本殿より1メートル低く作られていて、国旗の大きさは畳75枚分(重さ49㎏)でこちらも日本一です。

案内役の神職に導かれて八足門(はっそくもん)をくぐり、あらためて身を正し、二拝四拍手一拝という作法で正式参拝に臨みました。

そして、神さまの恵みを足下からいただく「お庭踏み」をして、本殿を拝しながら御垣の内をぐるりと巡らせていただきました。

長濱神社

長濱神社

その後、島根県立古代出雲歴史博物館で多くの発掘物を見学、出雲の歴史や文化などについても学びました。

長浜神社(ながはまじんじゃ:旧県社)は、国引き神話に登場する八束水臣津野命(やつかみづおみつぬのみこと)をおまつりする神社で、ご祭神は出雲国の命名者といわれています。(『出雲国風土記』)

稲佐の浜

稲佐の浜

続いて、「国譲り神話」「国引き神話」の舞台である稲佐(いなさ)の浜へ降りました。

ここは「神在月」(かみありづき:旧暦10月)に、全国から神さまを迎える斎場(さいじょう)でもあります。

日御碕神社

日御碕神社

そして島根半島の西端、日の沈む夜を守る日御碕神社(ひのみさきじんじゃ:旧国幣小社)にお参りしました。

DSCF4599

神話の神さまに誘(いざな)われたような、そんな有意義な一日でした。

マンゲツモチ

2013年9月28日 土曜日

昨日、聖上(せいじょう)陛下には、皇居内水田において、粳米(うるちまい)のニホンマサリ、糯米(もちごめ)のマンゲツモチ、計70株をお刈り取りになられました。

11月23日には、新穀を天神地祇(あまつかみくにつかみ)にお供えされ、御自ら新嘗祭(にいなめさい)をお仕えのうえ、親しくお召し上がりあそばされます。

koukyo

神話には「吾が高天原(たかまのはら)にきこしめす斎庭(ゆにわ)の穂(いなほ)を以て、また吾(わ)がみこにまかせまつるべし」(『日本書紀』)とあり、これが三大神勅(しんちょく)の一つ「斎庭の稲穂」といわれる件(くだり)です。

旧約聖書では労働は罪悪ですが、日本神話では最高貴神である天照大御神(あまてらすおおみかみ)も稲作をなされ、それが悠久の時を経た今もしっかりと守られています。

瑞穂国(みづほのくに)である日本人の、農業の原点であることはいうまでもありません。

献穀米

献穀米

昨日は氏子の篤志農家の方が、新米のキヌヒカリ(粳米)とマンゲツモチ(糯米)をご奉納くださいました。

今日も地鎮祭奉仕の行き帰りの車中から、稲刈りに汗を流す農家の人たちの姿が目に飛び込んできました。

神社下の御神田(神奈川県神道青年会)では、10月14日に稲作体験「稲刈り」が開催され、翌15日はその一部で、比々多小学校5年生の稲刈りが行われる予定です。

土の神さまに感謝

2013年9月24日 火曜日

昨日・今日と兼務社(所管神社)の総代さんが次々に来社され、各種負担金を納めていただいています。

秋の祭儀日程や総代会研修旅行(11月18日・19日:熱田神宮)、所管社参拝旅行(来年2月:伊勢神宮)、また各社の境内保全状況などが話題となっています。

さて、昨日は兼務社の地神社(秦野市鶴巻)の例祭でした。お彼岸の中日ながら、多くの役員さんが参列されました。

地神社は地元の人たちから〝大エノキ〟として親しまれる樹高30メートル、胸高周囲10メートル、樹齢600年以上といわれる大ケヤキ(県指定天然記念物)をご神木とする、土の神さまをおまつりする神社です。

例祭日は社日(しゃにち;今年は9月19日)ですが、この日に近い日曜・祝日に行っています。

社日~年2回あり、春分と秋分に最も近い戊(つちのえ)の日。春を春社、秋を秋社といい、社は産まれた土地の神さま(産土神)のこと。春は五穀豊穣を祈り、秋は収穫のお礼参りをする。

DSCF4475

『古事記』では、地神社のご祭神である「波邇夜須毘売」(はにやすびめ)は、伊邪那美命(いざなみのみこと)が火の神である迦具土神(かぐつちのかみ)を産み、火傷(やけど)をして苦しみ、した糞(ふん)から化成した神さまです。また、尿からは水の神である彌都波能売神(みつはのめのかみ)が産まれました。

『日本書紀』一書には、軻遇突智(かぐつち)と埴山姫(はにやまひめ)の子、稚産霊(わかむすび)の頭の上には、蚕(かいこ)と桑が生(な)り、臍(ほぞ=へそ)の中に五穀が生ったとあります。

この土は赤土の粘土であり、焼畑(やきばた)ともいわれ、水と土により五穀が育つ、まさに農業の始まりともいえます。

DSCF4472

当地では稲刈りが行われている最中ですが、穀物の収穫に感謝する秋の一日でした。

命名

2013年9月23日 月曜日

当社で結婚式を挙げられたご夫妻が、めでたく赤ちゃんを授かり、昨日・今日と続けてお宮参りに来られました。

偶然にもお母さんの服の色が一緒、赤ちゃんの名前の文字が一緒で、当方だけですがびっくりしました。

初宮参り おめでとうございます

初宮参り おめでとうございます

また、本日は命名の相談がありました。

民法では生後14日以内に出生届を出すことになっていますが、子供の命名は「名付け祝い」といって、昔から生後7日目のお七夜に行う慣わしがあります。生後の早い時期に命名することにより、新しい命の誕生を祝ったのです。

初宮参り おめでとうございます

初宮参り おめでとうございます

名前が決まると、命名書や奉書(ほうしょ)に名を記し、神棚や床の間に貼ってお祝いをします。

名付けによって霊魂が身体に宿り、人格が備わると考えられています。

初宮参り おめでとうございます

初宮参り おめでとうございます

命名は五格(天格・人格・地格・総格・外格)による吉凶や字の意、読み、音の響き、姓名のバランス、そしてどんな子に育って欲しいかといった子供の幸せを願ってつけられるものです。

meimei

命名の相談は随時承っていますので、気軽にお尋ねください。

神のふところのうち

2013年9月21日 土曜日

昨日彼岸入りとなりましたが、お墓参りは行かれましたか?

明後日は彼岸の中日で「秋分の日」ですが、宮中の皇霊殿(こうれいでん)では「秋季皇霊祭」(しゅうきこうれいさい)が斎行されます。言わば先祖祭(せんぞまつり)ですが、天皇陛下には、歴代の天皇・皇后・皇親(こうしん)の御霊に御告げ文(おつげぶみ)を奏上されます。

さて、本日は先月始めに神葬祭を行ったお宅で五十日祭のご奉仕がありました。

五十日祭

五十日祭

ご霊前には御食御酒(みけみき)を始めて種々の物、また故人が生前好んだ嗜好品などが供えられました。

そして、親族家族が車を連ねてお供をして、奥都城(おくつき=墓所)へと向かいました。

埋葬祭を終えて

埋葬祭

埋葬祭(まいそうさい=納骨のおまつり)を以て、一連の葬儀に関わるおまつりの節目となり、遺族にとって忌明けを迎えることになります。

生まれこぬさきも生れて住める世も死にても神のふところのうち

橘三喜(たちばなみつよし)『神道四品縁起』

神道には「中今」(なかいま=遠い過去から遠い未来に至る間の今)という言葉があります。

ご先祖さんがあっての私たち、感謝の真心を以て子々孫々につながっていく命です。生まれる前・生まれた今・亡くなった後も神さまのふところに抱かれているのです。

一千万家庭神宮大麻奉斎運動

2013年9月18日 水曜日

家庭の神棚におまつりする神宮大麻(じんぐうたいま)は、伊勢の神宮で清浄を期して奉製されています。

その準備は毎年1月中旬に始まり、9月には全国津々浦々に届けられます。

去る9月6日、平成25年度の「神宮大麻暦頒布始祭」(じんぐうたいまれきはんぷはじめさい)が伊勢の神宮で斎行(さいこう)され、神宮大宮司(だいぐうじ)から神社本庁統理(とうり)に授けられました。

001 (7) 001 001 (9)

神奈川県神社庁では来る9月25日の例祭に、神宮大麻暦頒布始祭を執り行うことになっています。

本日は「一千万家庭神宮大麻奉斎運動」神社庁頒布推進会議が開催され、県内10支部から代表者・担当者が出席いたしました。

001 (6) 001 (3) 001 (8)

神社本庁担当者から、これまでの経緯や都道府県別頒布数についての報告、課題や施策、広報資材などについて説明がありました。

続いて、県神社庁の指針や施策についての報告、更には各支部の取り組みや課題などについて発表がなされました。

001 (5) 001 (4) 001 (2)

向後、神職・総代などの奉仕により各家庭や会社、店舗などに御神札が頒布されます。

清浄を期して奉製され、数々のおまつりを経る様は、日本人の清く明るい心そのものです。

親から子、子から孫に伝わる豊かな心は毎年あらたまる御神札から育まれると思います。

七五三について

2013年9月6日 金曜日

昨日、七五三に頒布(はんぷ)する千歳飴(ちとせあめ)の袋が届きました。

暑さが弱まって秋らしくなったお彼岸過ぎに、千歳飴の準備を整える予定です。

IMG_3305

また、本日は七五三祈祷のお下がり(御神札・御守・記念品など)用の袋が届きました。

七五三のお祝いは、本来は11月15日にするものですが、衣装や写真などの関係もあってか、10月の週末には家族連れのお参りが目立ち始めます。

DSCF4279

< 七五三について >

七・五・三の陽数を男女児の年齢に当てはめたもので、三歳男女児の「髪置」(かみおき=それまで剃っていた髪を伸ばし始める)、五歳男児の「袴着」(はかまぎ=袴を着け始める)、七歳女児の「帯解」(おびとき=付け紐の着物から帯でしめる着物に変える)という儀式に由来します。

七五三参りは、これまでの成長に感謝し、さらなる無事成長を祈るもので、11月15日にお祝いします。11月15日に祝うことになったのは、この日が二十八宿(にじゅうはっしゅく)の鬼宿日(きしゅくにち)にあたり、何事の祝い事にも最良の日であることによります。

七歳までは節目となる多くの儀式が行われますが、昔から「七つまでは神の子」といい、神さまと人との変わり目に位置するからです。

七五三に欠かせない「千歳飴」の袋には、鶴・亀・松・竹・梅などが描かれていて、幾久しく健やかな成長の願いが込められています。

七五三のご祈願は11月15日前後に随時承っています。昔は数え年で行いましたが、現在は満年齢で行っています。

様々な御神札

2013年9月2日 月曜日

今月25日には県神社庁において、例祭並びに神宮大麻頒布始奉告祭(じんぐうたいまれきはんぷはじめほうこくさい)が執り行われます。毎年毎年、家庭の神棚におまつりする御神札(おふだ)の準備が今年も始まります。

神棚には三社造りや一社造りの種別はありますが、神宮大麻、氏神さま、崇敬する神社の御神札をおまつりします。

家庭のまつり

神宮大麻をおまつりした神棚

神宮大麻をおまつりした神棚

当社では、ご祈祷(結婚式・安産・初宮参り・七五三・交通安全・厄除など)の折に、木神札(きふだ)を授与していますが、その大きさも尺二寸、尺三寸、尺四寸などがあり、これらは神棚の横に立て掛けておまつりします。

神棚のないお宅では、床の間や棚の上におまつりすることもありますが、授与所では木神札用の御神札立てを用意しています。

御神札立て

御神札立て ( 木神札用 )

また、御神札には頂点が剣先のようにとがった剣先神札(けんさきふだ)や紙の切神札(きりふだ)などもあり、竹串にはさんだり、玄関や門戸に貼り付けておまつりすることもあります。

写真 ( 左下 : 各種大麻  右下 : 切神札 )

IMG_7583 IMG_7574

夕方、大工さんが御神札立ての試作品を作って持って来てくれました。

いづれにしても、粗末にならないよう、明るくて清浄なところ、家族が集まる場所、南か東向きの高いところに設けるのが宜しいと思います。

御神札立ての試作品

御神札立ての試作品