‘なぜ?なに?’ カテゴリーのアーカイブ

紙垂の準備

2016年3月12日 土曜日

「春に3日の晴れなし」といいますが、暖かくなるとともに、雨の周期が早くなってきました。

今日は大安の土曜日とあって、初宮参りや安産、厄除や交通安全などのご祈願、そして週末に多い御朱印参拝で社頭は賑わいを見せました。

また、地鎮祭を中心に年祭(祖霊祭)などの出張祭儀もありました。

kurumaさて、明日の真田神社(平塚市真田)で兼務社の祈年祭奉仕はようやくお仕舞いとなりますが、半月余りで春の例祭(13社)が始まります。

大祭には色々なな準備がありますが、社殿や鳥居(とりい)、御神木、手水舎(てみずや)など、境内の様々なところに真新しい注連縄(しめなわ)を張り、紙垂(しで)を垂らします。

その内が清浄であることを示すためのものですが、張り巡らす場所により、大・中・小と大きさの異なる紙垂を切って準備にあたっています。

注連縄

今月の予定

2016年3月1日 火曜日

今日は伊勢原市で市制施行45周年記念式典が開催され、公に尽くされた個人・団体の各種表彰やスポーツ表彰が行われました。

「伊勢原」の地名は、江戸時代初期に伊勢の人が当地を開拓したことに由来すると言われています。

現在の東海大学病院の地中深く、2万8千年前の地層からは石器の破片が見つかり、遥か悠久の昔から人々が生活していたことをうかがい知れます。

当社すぐ裏の「宮ノ前遺跡」や本殿裏に移築保存された「下谷戸遺跡」は縄文時代の初め(1万2千年前)にあたり、土器と弓矢が出土しています。

社頭掲示 弥生

社頭掲示 弥生

さて、弥生を迎え、月次祭を例月通り斎行しました。

今月の予定をお知らせします。

1日(火)月次祭、2日(水)・3日(木)中・平塚・伊勢原連合神社総代会研修会、4日(金)国府祭類社会、6日(日)八剱神社(平塚市上吉沢)祈年祭、八坂神社(平塚市入野)祈年祭、9日(水)総代慰労会、10日(木)一都七県神政連会議、関東ブロック女子神職大会、13日(日)真田神社(平塚市真田)祈年祭、15日(火)月次祭、16日(水)神奈川県神社庁臨時協議員会、17日(木)人形感謝祭、22日(火)責任役員会、24日(木)責任役員・総代会議、29日(火)相模式内社の会巡拝会

今後の安全

2016年2月29日 月曜日

昨日、一昨日と新居や改築したお宅の清祓に伺いました。

住宅の新築工事にあたり、施主・施工等関係者参列のもと、事始めの儀式として行われるのが「地鎮祭」(じちんさい)で、敷地の守護神を祭り神慮を和め、土地の平安堅固、工事の安全を祈ります。

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無事竣功成就すると、神明の加護に感謝し喜び祝うとともに、更なる神恩により今後の安全を願うのが「新室祭」(にいむろさい)です。

建売住宅やマンションの購入、改築などの際にも、今後の生活の安全を願って「家祓」を執り行います。

家祓

家祓

明日は朔日(ついたち)を迎えますが、「転居をしたので神棚を新しくしたい」「火事に見舞われたので新しい神棚を」など、「神棚入魂」のご祈願をお受けしています。

何の日

2016年2月22日 月曜日

余寒が堪(こた)えるものの、社務所前の梅がようやくほころび、土手の河津桜は見事な色を放っています。

今日は「戌の日」で、安産祈願のお参りがありましたが、2月22日( ニャン ニャン ニャン )で「猫の日」にあたるそうです。

竹島之碑

竹島之碑 (隠岐の島) 

さて、今日は島根県が条例で定めた「竹島の日」です。

神道青年全国協議会では、かつて竹島漁労の拠点であった隠岐の島の久見港を見下ろす高台に「竹島之碑」を建立(平成26年10月)して、日本海平安祈願祭並びに殉職者慰霊祭を執り行いました。

竹島は小・中学校の教科書や地図帳には、北方領土や尖閣諸島と同様に、我が国固有の領土として掲載されていますが、現在も韓国が不法に占拠しています。

「北方領土の日」(2月7日)や、「尖閣諸島開拓の日」(1月14日)もありますが、国民にはほとんど知られていません。

いずれの島嶼も、紛れもなく我が国に編入された史実がありますが、領土問題は遅遅として進んでいないのが現状です。

親が家族を大切に守るのと同様に、先人から受け継いだ地域や社会、国を守って発展させることが今を生きるもののつとめではないでしょうか。

明治天皇御製

よもの海 みなはらからと 思ふ世に など波風の たちさわぐらむ

仰ぐ今日こそ たのしけれ

2016年2月11日 木曜日

今日は祝日で「建国記念の日」、言わば日本の誕生日です。

「国民の祝日に関する法律」(祝日法)には、「建国をしのび国を愛する心を養う」と記されています。

今年は神武天皇【(じんむてんのう)初代天皇:『古事記』では「神倭伊波禮毘古命」、『日本書紀』では「神日本磐余彦尊」の表記(かんやまといわれひこのみこと)】が即位されてから2676年、崩御(ほうぎょ)されてから2600年にあたります。

神武天皇が橿原(かしはら)の宮に即位された日を、明治改暦の折に換算して2月11日と定め、明治6年に「紀元節」(きげんせつ)として祝日となりました。

しかしながら、戦後一旦廃止となり、国民の赤誠(せきせい)の声により、昭和41年に祝日として復活し、今年でちょうど50年となります。

また、今日は大日本帝国憲法が発布された日(明治22年)でもあります。

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祝日であるにもかかわらず、国民の意識が薄いのは、国主催の式典が行われていないこと、戦後の学校教育で神話を教えてこなかったことなどが挙げられます。

全国の神社では「紀元祭」(きげんさい)が斎行(さいこう)され、各都道府県では民間による奉祝式典や記念行事が盛大に開催されています。

神奈川県でも県民ホールにおいて奉祝式典・記念講演(「建国記念の日に思う」國武忠彦氏)が行われました。

奉祝行事

奉祝行事

紀元節 ( 作詞 : 髙崎正風 作曲 : 伊沢修二 )

雲に聳ゆる 髙千穂の 高根おろしに草も木も なびきふしけん 大御世を 仰ぐ今日こそ たのしけれ

海原なせる 埴安の 池のおもより 猶ひろき めぐみの波に 浴みし世を 仰ぐ今日こそ たのしけれ

< 間奏 >

天のひつぎの 髙みくら 千代よろずよに 動きなき もとい定めし そのかみを 仰ぐ今日こそ たのしけれ

空にかがやく 日のもとに よろずの国に たぐいなき 国のみはしら たてし世を 仰ぐ今日こそ たのしけれ

産育

2016年2月10日 水曜日

今月最初の「戌の日」にあたり、平日ながら安産を願う妊婦さんがお参りになりました。

妊娠中はアルコールや喫煙はもちろんのこと、薬剤の服用や摂取を避けたり控えるべき食材があります。

また、妊娠中の禁忌(きんき)として、「葬式に参列しない」「火事を見ない」などと言いますますが、これらは緊張状態にある母体と胎児を気遣ってのことであることは間違いありません。

産湯

産湯

妊娠5ヵ月目の戌の日の「帯祝い」に始まり、生後3日目(地方により様々)に土地の神さまが守護する水を用いて清める「産湯」(うぶゆ)、袖のある衣服に手を通す「産着」(うぶぎ=産衣)、生後7日目・お七夜(しちや)の「命名」(めいめい)、生後30日前後に氏神さまに詣でる「初宮参り」、百日前後の「お食い初め」(おくいぞめ=百日の祝い)は一生食物に困らないようにとの願いがこめられたものと考えられています。

この後も、「初節句」や「七五三参り」など、子供が大人になるまで行われる習俗や行事は「産育」(さんいく)といわれますが、儀礼を積み重ねることで不安定な子供が大人へと成長するわけです。

お食い初め

お食い初め

私たちが奏上する「祝詞」(のりと)の末文では、「子孫(うみのこ)の八十続(やそつづ)きに至るまで五十橿八桑枝(いかしやくはえ)のごとく立ち栄えしめ給へと恐(かしこ)み恐みも白(もう)す」と締めくくりますが、これは子々孫々(ししそんそん)繁栄の祈願です。

敬神崇祖

2016年2月9日 火曜日

正月や節分が過ぎ、6日は国府祭の宮司会、昨日は神奈川県神社庁相模中連合支部の宮司会と、神社関係の会合が遅ればせながら始まりました。

時期の巡り合わせでしょうか。

この一週間は、神葬祭、三十日祭、一年祭、十年祭と神道の葬儀、祖霊祭が立て込んで入っています。

お供え

神道の葬儀においてもお寺の住職と同様に、法話ならぬ講話をする機会があります。

神道は日本固有の民族精神にもとづき、先祖から子孫に脈々とつながる命を大切にするものであり、「敬神崇祖」(けいしんすうそ)という言葉で表されます。

親といへば父母のみに限らじな代々の祖(おや)あり元つ祖あり

野田菅麿 ・ 謹詠教育百首

古典で「おや」と言うときは、祖先のことを含めて言ったものであり、神道は「親・祖先・祖神」とのつながりを信じ、その心を心とする道です。

暦の話 六曜の配当

2016年2月7日 日曜日

地球が太陽の周囲を一回りする時間を一年と定めたものが太陽暦(たいようれき:「陽暦」「新暦」ともいう)です。

日本では、現在世界共通暦であるグレゴリオ暦(4で割り切れる西暦年数を100で割り切れて4で割り切れない場合を除いて閏年とする)を明治改暦(明治5年12月2日の翌日を明治6年1月1日とする)から採用しています。

市販の暦には、その年の略暦、方位吉凶図が記され、各月には日付、曜日(七曜)、干支(えと)、九星(きゅうせい)、旧暦、行事・節気(せっき)、六輝(ろっき=六曜)、十二直(じゅうにちょく)、二十八宿(にじゅうはっしゅく)、日出・日入、満潮・干潮などが掲載されています。

月の満ち欠けの周期を基準として定めた旧暦では、今日は大晦日(おおみそか)にあたり、明日が朔(さく・ついたち)、言わば旧正月となります。

比々多神社寶運暦 如月

比々多神社寶運暦 如月

神社では季節の折目(元旦、節分、大祓など)にあたり神事を執り行いますが、祝事(いわいごと=慶事)が多いことから、六曜(先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口)という日の吉凶による慣習も大切にしています。

六曜は前述の順に配当されていますが、正月と7月は先勝、2月と8月は友引、3月と9月は先負、4月と10月は仏滅、5月と11月は大安、6月と12月は赤口から始まるよう機械的に決まっているため、今日は仏滅なので明日は大安と思いきや、正月なので先勝となるわけです。

比国御訪問

2016年2月1日 月曜日

今日は如月(きさらぎ)の一日(ついたち)。

「ついたち」は朔日、朔とも記し、陰暦(いんれき)なら理解しやすいところですが、語源は「月立」(つきたち)の転で、隠れていた月が出はじめる意ということです。

さて、例月通り朝から月参りの企業祈祷や神前奉納などがありました。

また、職員揃って「月次祭」を執り行い、皇室の御安泰、国家や地域社会の安寧秩序の祈りを捧げました。

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戦後70年の昨年は、天皇・皇后両陛下には慰霊のためパラオ共和国へ行幸啓(ぎょうこうけい)になられましたが、今年は比国(フィリピン共和国)との国交正常化60周年にあたり、ベニグノ・アキノ三世大統領からの御招待により、フィリピンを御訪問(1月26日~30日)遊ばされました。

御滞在中には、歓迎式典や晩餐会(ばんさんかい)に御臨席され、太平洋戦争におけるフィリピン人並びに日本人の慰霊施設を御訪問になられ、深い思召(おぼしめ)しを以て戦没者に大御心を寄せられました。

全国の神社では、御出発前に「御渡航(ごとこう)行幸啓安泰祈願祭」、御訪問中は「日供祭」(にっくさい)における辞別(ことわき)祝詞(のりと)、御帰国後には「御渡航還幸啓(かんこうけい)奉告祭」を執り行って御安泰を神々に祈り上げました。

皇室 平成28年 冬 69号

皇室 平成28年 冬 69号

厄年は甦りの機会

2016年1月16日 土曜日

穏やかな晴れの週末を迎えました。

境内では特設の授与所(テント)などを片づけ、平常の状態に戻りつつありますが、節分(2月3日)までは厄除祈願が続きます。

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平成28年厄年表

厄年の年齢(数え年)は、一般的に男性 の 25歳 42歳 61歳 女性 の 19歳 33歳 37歳 本厄で、その前・後が前厄・後厄といわれています。

42歳は〝 しに 〟33歳は〝 さんざん 〟という語呂(ごろ)から大厄とされます。

古来、日本人は迷信として軽視することなく、人生の転換期に達したことを認知して、更なる飛躍がもたらされることを願い、慎みの中にも精進を重ねて、生成発展を続けてきました。

神さまのご神意(しんい)をいただいて自身の本業に精励し、清く明るく正しく直く(浄明正直)生きるための甦(よみがえ)りの機会として捉えることも重要です。