相模国三ノ宮・比々多神社

雛人形と桃の節句

春の雨の一日でしたが、人形感謝祭(3月17日)の申し込みで雛人形(ひなにんぎょう)を抱えた家族がお越しになりました。

境内に飾られた雛人形は、女の子の無事成長の願いが込められたものです。

古雛(ふるびな)のため、人形に損傷があったり、手に持つ道具がなかったりと様々ですが、家家の歴史や思いが沢山詰まっていると思います。

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雛祭(ひなまつり)は、人の穢(けが)れを人形に移して川に流した祓えの神事です。当社ではこの古儀にならい、申し込みの際に半紙で象(かたど)った形代(かたしろ)を雛人形に付け、託された思いを形代に負わせて浄火で焚き上げます。

伊弉冉尊(いざなみのみこと)に会うため黄泉(よみ)の国を訪れた伊弉諾尊(いざなぎのみこと)は、その変わり果てた姿に驚いて逃げ帰る際、醜女(しこめ)に追いかけられ、比良坂(ひらさか)に成っていた桃の実を3つ投げつけて難から逃れました。

「上巳」(じょうし)である雛祭は、「桃の節句」でもあります。氏子の花農家の方から戴いた桃が、雛人形を邪気から守ってくれています。

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今日は家屋2棟の解体安全祈願祭がありましたが、古い建物にも様々な生活の思いが蓄積されています。

感謝の祈りは、明日への更なる元気を後押ししてくれることでしょう。

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