2016年5月6日 のアーカイブ

國府祭 その2

2016年5月6日 金曜日

かつて別名「天下まつり」ともいわれた「相模國府祭」(さがみこうのまち)。

古式「座問答」(ざもんどう)の後、各社の奉迎使(ほうげいし)が正装(せいそう)である裃(かみしも)姿に陣笠(じんがさ)を被(かぶ)り、総社(六所神社)へ七度半(ななたびはん)の遣(つか)いとして、神さまをお迎えに出掛けました。

大矢場(逢親場)祭場

大矢場(逢親場)祭場

定刻午後1時50分、報鼓(ほうこ)の合図とともに、五社同時に「発輿祭」(はつよさい)を斎行(さいこう)し、一之宮から順に大矢場(おおやば:逢親場)祭場(馬場公園内)に向かって御立ちとなりました。

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各社の屋台囃子(やたいばやし)に負けず劣らず賑やかに、なでしこ囃子会(はやしかい)の叩く太鼓が甲高(かんだか)く鳴り響く中、当社の神輿も勇壮(ゆうそう)且つ大胆に、観衆を押し開くように練り進みました。

なでしこ囃子会

なでしこ囃子会

これよりは、一旦各社の神さまが祭場でお休みになった後、伝統にならって各種神事が粛々(しゅくしゅく)と執り行われます。

五社献饌

五社献饌

古くは〝 七十五膳献上 〟(しちじゅうごぜんけんじょう)の儀として、山海(さんかい)の幸(さち)が供えられた「五社献饌」(ごしゃけんせん)。

続いて、各社のご分霊(ぶんれい)である「守公神」(しゅこうしん)が総社に納められます。( 守公神 「 神納対面の儀 」 )

この儀は、相模国を守護する有力大社(五社)の神さまが、親神さまにお逢いになるものともいわれています。

神納対面の儀

神納対面の儀

古(いにしえ)を彷彿(ほうふつ)とさせる衣裳を身にまとった国司(こくし:大磯町長)が、各社にお参りになって国土安泰を祈る「国司代奉幣」(こくしだいほうべい)、総社宮司が各社をお参りする「神裁許の儀」(しんさいきょのぎ)と続き、大矢場祭場の儀式も閉式となります。

神裁許の儀

神裁許の儀

還(かえ)りは平塚八幡宮から順に御立ちとなり、当社は伊勢原道中の行在所を経てお宮へ戻ります。

行在所では今年も観光協会、商工会、商店会連合会、大神宮通り商店会などのお出迎えを受けました。

伊勢原道中の行列

伊勢原道中の行列

午後7時、神さまが還御(かんぎょ)の時を迎え、陽が落ちた境内に「オーオーオー」という先祓いの警蹕(けいひつ)が轟(とどろ)き、「鎮座祭」をご奉仕して、長い一日が無事に終わりました。

ご関係の皆様には、ありがたく御礼感謝申し上げます。

國府祭 その1

2016年5月6日 金曜日

暦の上で夏を迎えた「立夏」の昨日、夏を思わせる好天のもと國府祭(こうのまち)の朝を迎えました。

行列御立ち

行列御立ち

午前6時前には総代さんが漫(そぞ)ろ集まり、国府の地(大磯)へ向かう支度が始まりました。

金目行在所着御祭

金目行在所着御祭

神社を出立(しゅったつ)した行列は化粧塚(けしょうづか)を経由し、神戸(ごうど)から金目(かなめ)へ向かいました。

行在所(光明寺)

行在所(光明寺)

板東三十三箇所第7番札所の古刹(こさつ)・金目観音(光明寺)にて「着御祭」(ちゃくぎょさい)を斎行(さいこう)、住職や敬神講、御嶽(みたけ)太鼓連の歓迎を受けました。

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端午祭(たんごさい)に相応しく、鯉のぼりが泳ぐ金目川に神輿が進み、多くの人たちの歓声が上がりました。

金目川

金目川

担ぎ手の青年衆は禊(みそぎ)で心身を清め、まさしく清々しい笑顔に溢れていました。

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時間の余裕を以て、神揃山(かみそろいやま・かみそりやま)入口に着御。既に在庁(ざいちょう)のお迎えが待機していました。

神揃山 三之宮参道入口

神揃山 三之宮参道入口

神揃山は神集山とも言い、総社を除く五社の行在所となる祭場で、それぞれ参道入口が異なります。

化粧塚

化粧塚

当社の参道が最も険しく、神輿を担ぐ青年も息が上がるところですが、今年で72回目の國府祭参加となる在庁の長老も、紋付き羽織袴(はおりはかま)に草履(ぞうり)の姿で、今年もしっかりと行列の役目をおつとめになり、山道を歩かれました。

神揃山

神揃山

多くの人たちが待ちわびる神揃山に上がると、元気も増して盛り上がり、神輿振りも勢いが出てきました。

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既に一之宮・寒川神社、二之宮・川勾神社が着御し、当社としても予定通りの運びとなりました。

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準備班が待ち構え、設(しつら)えも万端整い、暫(しばら)くは長旅のお休み処となります。

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ご神前に横山のごとく神饌(しんせん:神さまのお供えもの)を奉(たてまつ)り、当社も厳粛に祭典を執り行いました。

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祭儀を畢(お)える頃には、四之宮・前鳥神社、一国一社・平塚八幡宮もそれぞれお着きになりました。

祝詞奏上

祝詞奏上

八幡宮の閉式と同時に、「粽行事」(ちまきぎょうじ)が行われ、振る舞いの餅が四方八方に飛び交いました。

粽行事を前に

力石に置かれた粽俵

五社の神職一同による「五社列拝」(ごしゃれっぱい)、そして、一之宮争いを儀式化した古式「座問答」(ざもんどう)では、当社宮司の仲裁の一声「いづれ明年まで」に、今年も変わらぬ大喝采(だいかっさい)が沸き起こりました。

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