来る5月19日(土)・20日(日)に「第25回まが玉祭」を開催いたしますが、19日(土)まが玉祭奉告祭(16:35~17:00)の後に、管絃と舞楽の夕べ(17:10~18:30)を行います。
毎年、比々多神社雅楽会と横浜雅楽会に、順番に出演していただいていますが、今年は前者です。
雅楽(ががく)には管絃(器楽)と歌物(声楽)があり、舞がある場合には舞楽(ぶがく)といいます。
雅楽には我国固有の楽、中国から伝来した唐楽(とうがく)、朝鮮から伝来した高麗楽(こまがく)があります。
演奏に用いられる楽器は、吹物(ふきもの)と呼ばれる笙(しょう)・篳篥(ひちりき)・笛(ふえ)の三管(さんかん)、弾物(ひきもの)という箏(そう)・琵琶(びわ)の二絃(にげん)、打物(うちもの)という鞨鼓(かっこ)・太鼓・鉦鼓(しょうこ)の三鼓(さんこ)で編成されています。
鉦鼓は雅楽器に残された唯一の金属楽器です。
舞楽には左舞(さまい)と右舞(うまい)があります。
左舞には唐楽を用い、楽器は龍笛(りゅうてき)・篳篥・笙と太鼓・鞨鼓・鉦鼓を用います。装束は赤色系で、陵王(りょうおう)・胡飲酒(こんじゅ)・萬歳楽(ばんざいらく)などがあります。
右舞には高麗楽を用い、楽器に笙を用いません。装束は緑色系で、納曽利(なそり)・還城楽(げんじょうらく)・抜頭(ばとう)などがあります。
今回の演目は、管絃が「黄鐘調調子」(おうしきちょうちょうし)、「越天楽」(えてんらく)、「拾翠楽」(じっすいらく)、「西王楽破」(さいおうらくのは)です。
また、現代曲として、「線香花火」(笙独奏:宮田まゆみ氏)、「法火守千年抄よりEpilogue」(菅野由弘作曲 笙と龍笛の二重奏)をお楽しみいただきます。宮田まゆみさんは、冬季長野オリンピックで君が代を独奏した有名な笙奏者です。
そして、舞楽は「抜頭」(ばとう)です。長髪の大仮面をつけ、桴(ばち)を持って舞う舞人一人の走舞(はしりまい)です。猛獣に父をかみ殺された胡人(こじん)の子が山野を探し求めて遂に父の仇を打ち、歓喜する姿を舞にしたといわれています。
抜頭は髪振りあげたる。まみなどはうとましけれど、楽もなほいとおもしろし(『枕草子』)