神道の聖典は・・・?
神道には教義・教典はありませんが、神話や伝承として信仰上の拠り所となった古典があります。
「神典」(しんてん)といわれるもので、古事記、日本書紀、万葉集、古語拾遺(こごしゅうい)、風土記・・・などがそれにあたります。
私たち神職は、座右の書として『神典』(大蔵精神文化研究所)を机の片隅に置いて、知識や教養を補完しています。
神道は日本固有の民俗信仰で、天地自然のあらゆるものに神が宿ると信じ、「産霊(むすび)の道」といわれます。つまり、全てのものを生み、育て、伸ばす、「生成発展」の道です。
伊勢の神宮の外宮(げくう)神官であった度会(わたらい)氏が選述した神道五部書(しんとうごぶしょ)の一つ、『造伊勢二所太神宮宝基本紀』(ぞういせにしょだいじんぐうほうきほんぎ)に、次のように記されています。
神を祭る礼は清浄を以て先となし真信(まこと)を以て宗(むね)なす
明日は國府祭における動座祭ですが、清浄とまこと(真信・真事・真言)の境地でおまつりに臨みたいと思います。